ジャニーズJr.のオタクが国プとして過ごした時間の話

 

遡ること約5ヶ月前のこと。2021年1月30日、この日からジャニーズしか知らなかった私の国プとしての生活が始まった。「国プ」とは、「国民プロデューサー」の略であり、101人の練習生たちの中から最終的にデビューする11人のアイドルを公開オーディションで選んでいく「PRODUCE 101 JAPAN」(通称:「日プ」)という番組を見ている視聴者のことを指す。ちなみに今回はそのSEASON2であり、前回のSEASON1ではJO1というグループがデビューしており、その名前を聞いたことがある人たちもジャニオタの中には多いのではないだろうか。

 

そもそも古の時代からジャニオタをやっている、ジャニ一ズ一筋のわたしが国プとなったのは仲のいい友だち(その子もジャニオタで井上担)に「おもしろいよ!」と教えてもらい、「一緒に見よう!」と誘ってもらったからだ。仲のいい友だちがこうやって言うんだから絶対に面白いに違いない!と軽ーい気持ちで見始めたわけだが、これが…とんでもなく楽しい地獄…新しい沼への入り口だった。

 

一番最初の国プの仕事は、101人の練習生たちの宣材写真や歌唱動画・自己紹介動画を見て、番組で見てみたい練習生たちを選ぶというものだったのだが、そこで私は彼と出会ってしまったのだ。ひろむである。

 


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kawaii

 

こんな可愛らしい見た目で、高学歴な大学生で、アカペラサークルに所属し、ペットショップの店員をしていたってなにそれ?は?好きになる要素しかない。もしわたしがペットショップに訪れたお客さんだったら絶対にお兄さんを飼いたいんですけど?と申し出て捕まってたんだけど。日プで出会える世界線で良かった。


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…と、まぁ、こんな感じでね。初めは軽い気持ちだったんです(薬物で捕まった人間がよく言う常套句みたいなのやめろ)

 

そんなわたしが完全にひろむの沼にDIVE(HiHi担だけにね!ナンチャッテ(^_^;))したのは、グループバトルでのAGEHAであった。あんな可愛らしい見た目(2回目)からは想像のつかないパワフルな、そしてハイトーンボイス。高低差で耳キーンなるわ。いや元々歌唱力が素晴らしいことは知っていたけど、ここまでステージ映えするとは思っていなかったんですよ(小声)。しかも表情管理も抜群ときたもんだ。これはやられた。

 

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ひろむのことを第一印象で可愛らしいと認識していたわたしは、回を重ねる毎に、イメージ通りな彼の一面と、イメージとは違うギャップと感じる一面をどんどんと知ることになっていった。彼の芯の強さ、得意な歌も未経験なダンスも常に努力し続ける姿勢、何か壁にぶちあたった時に軌道修正をしていく力、常に自分の心と対話をして向上していく姿…全部全部とっても素敵だと思った。また、そうやって彼の魅力を知っていく中で、一緒に切磋琢磨していた仲間たちとの別れもあり、複雑な感情にもなった。どの練習生にも情が芽生えてしまい、この練習生はダンスがとってもかっこいい!とか、この練習生はラップがうまい!とか、この練習生はステージ映えする!とか、良いところを見つけてもそれを長期間のスパンで見ることができないというオーディション番組の厳しさを知った。

 

そもそもジャニーズJr.のオタクをやっている身としては、基本的には長期間のスパンで彼らの成長を見ることが自然(グループ確立化してる現状かつ自担がグループに所属してるからそう思うのかもしれない)だったり、別れは突然に(退所を知るのはプロフィールが消えた時)ということが多いし、なにより個人に対して順位という明確なものさしがあってそれを明示されることも初めての経験だった。また、初めての経験と言えば、1pick、チッケム、メボ、ベネフィット、…知らない用語との出会いも多かった。見るものすべてが新鮮で楽しくはあった。

 

それでもどうしても番組が進めば進むほどに「ひろむのことが大好きだけど失った時のことを考えると怖い…」と思い始めたわたし(メンヘラか?)は、「それならもう完成されたグループを見ればいいのでは?」とSEASON1で結成されたJO1や派生グループであるOWVのパフォーマンスや番組を見たりした。感想としては、これもまた楽しかった。めちゃくちゃ楽しかった。そして、ひろむがこのグループに選ばれても選ばれなくても、その答えあわせっていうのは数年後に答えが出るものなのかもしれないと思った。もちろん、グループに選ばれることが一番いい結果ではある。そして選ばれなかったら、絶対にショックを受ける。でも、派生ユニットなどで楽しそうにしている元練習生の姿を見ると、進んでいった先に見つかるもの、想像していなかったところに自分の居場所を見つけたりすることもあるんだと確信した。決して彼らが過ごした時間や流した汗も、嘘をつかないはずだと。

 

ここで突然だけれども、元乃木坂のななみんが残した言葉、「人は必要な時に必要な人と会うと思ってます」「足りないということも多すぎることもないと思います」という言葉を紹介させていただきたい。


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ジャニーズJr.も日プも、限られている時間の長さや制度は全く違うけど「デビュー」というひとつのゴールを目指していて。そのゴールにたどり着けなかった子に「もっと早く出会っていれば」「もっとこうしていれば」って思ったりすることもある。

でもななみんの言う様に「人は必要な時に必要な人と会う」って思えると、目指していたゴールとは違う場所へと走り出していく彼らとお別れすることになったとしても悲しいことじゃないのかもしれない。おこがましいけど、わたしはその新たなゴールを見つけるために出会うべき人だったんだろうなと。

その新たなゴールを迎えたときにまた笑顔で会えたら嬉しいし、たとえもうその姿を見ることが叶わなかったとしても目指すべきものが見つかるまでの過程を見れたことが誇りだと思える日が来ると信じたい。

そう思うと、少しだけ気持ちが楽になって、今は見守る期間が限られてるひろむのことを出来る限り応援しようと切り替えることが出来た。(少しだけ自担を放置気味にしてしまってごめん)

 

デビュー前の最後の順位発表式ではひろむは圏外の17位で。そこで、後悔したくないと思ったわたしは、ジャニーズJr.のアカウントでの人格を殴り捨ててひろむのことを宣伝し、投票をお願いするようになった。このブログを読んでくれてる方がいるとしたら、わたしがちょくちょく日プのツイートをしていたは言え、急にひろむのことをガンガン宣伝し始めた流れが掴めていなかったと思うので、へぇーそうだったんだねと思われることでしょう(本当に興味のない方には申し訳なかったです。そして快く協力してくださったり、彼のことをいいねと言ってくれた人たちには改めて感謝です🙇🏻‍♀)

 

そして迎えた、最終回である6月13日。どんな結果であれ、この日は終わりじゃなくて練習生たちみんなにとっての区切りの日であり、新しいスタートの日でもあるんだから笑顔で見届けようと覚悟をして生放送を見た。そこで、わたしの1pickである(ジャニオタでいう自担ですね)ひろむは最終順位では2位となり、「INI」というグループのメンバーの一員としてデビューすることが決定した。彼自身の努力と、彼のファンの熱量による最高の結果となったと思う。

 

こうして初めての日プの経験を終え、INIとしてひろむのデビュー決定=わたしもINIのオタクとしてのデビューも決定した。ジャニオタという界隈とはまた違う世界に踏み出すことも、ジャニーズ以外にこんなに好きになる子も初めてで、どんな形で推していくのか自分でも想像がつかないけれども、流れに身を任せていきたい。

 

正直言うと日プってめちゃくちゃ辛い。自分の1pickを好きになればなるほど、全員デビュー出来る訳ではないから周りの練習生たちの魅力を知れば知るほど、別れが怖くなる。SEASON1の最終順位もとても変動があったと聞いていたし、それがあるからこそ盛り上がる部分もあるとはいえ、感情が追いつかない部分もある。でも楽しいこともたくさんあるのだ。思っても見なかったくらい、想像もしてなかったくらい、頑張ってる子達のパフォーマンスに胸を打たれたり、仲間との絆に感動したり。ジャニーズJr.のオタクならきっとこの気持ちの素晴らしさを理解してくれると思う。

 

じゃあ次にまた日プがあったら、どうするのか?わたしの1pickが今デビュー出来たから言えるんだろと言われるかもしれない。でも本当に練習生たちのことみんなが大好きだったから、きっとまたわたしは国プになるんだろうな。

 

最後は6月13日にそれぞれの区切りを迎えたであろう101人の練習生たちへお礼を伝えたい。

 

尊敬と感謝の気持ちを込めて、ありがとう。

 

みんな、それぞれの道で幸せであれ。

 

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